<衆議院選挙で自公過半数割れ・・この結果を主発点に>
石破政権の党利党略で急遽決められた解散・総選挙。その結果は、低めに定めた勝敗ラインの自公過半数を割り込んでしまった。大敗北と言ってよいでしょう。
こうした結果を招いた最大の要因は、石破政権が裏金問題や「旧統一教会」問題の解明をうやむやにしたままでも、「人気のある」石破新首相なら勝てると、判断したことにあると思われます。そもそも「政治とカネ」の問題についてしっかりした対策も出せず、「刷新」感だけで乗りきろうとしたことが間違いだったのです。「人気」を醸し出していた様々な発言も引っ込めてしまったら、結局は「誰がなっても同じ」で、何の新鮮味も魅力もなくなったのです。
これに対して野党は立憲民主党が大幅に議席を増し、国民民主党、れいわも増えました。
問題は、多数になったこの「野党」が一つになって、本当に反自民の野党として一つにまとまるかどうかです。残念ながら、国民民主党は早くも自民党と協議し、「政策での一致」を得たら
閣外協力することに同意しました。今回議員を減らした「維新」もどうするのか分かりません。
今回の選挙で自民党の裏金問題で終始重要な記事を発信し、自公過半数割れに貢献した共産党は、予想に反して議員を減らしました。「自力の後退」を回復することが期待されます。
ということで今後、立憲を軸に「非自民」が自公政権に対決する野党として一つにな
ることは簡単ではないようです。なぜなら、これまで野党共闘の柱となっていた「立憲主義」「戦争法反対」の旗を立憲の指導部が下ろし、「非自民」だが「反自民」ではない「野党」も増えたからです。
だが、自公政権が過半数を割ったことはやはり重要な変化であり、今後のより大きな変革の出発点になる可能性はあります。 歴史の大きな前進の歩みは一度の大変革ではなく、前進をめざす多くのジグザグの歩みの末にもたらされたものです。「螺旋的前進」です。
これを機に、戦争を許さない、平和で安心できる生活、一人ひとりが大切にされる社会の建設のために、あきらめずコツコツと、互いに力を合わせて歩みましょう。
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